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若い人にも似合うサツキ盆栽を 

国分町 靏久(つるひさ) 和也かずや)さん

 
農業を継ぐ
70~80年という年代物から若木まで、町なかにある広い敷地にはサツキがずらり。「千寿園」でサツキの生産・販売を営む和也さんは、農業4代目。サツキは2代目となる若き経営者です。
4人兄弟の三男。自然と農業への道へ進み、久留米農芸高校造園科(現:久留米筑水高校)へ。卒業後は父の隆則さんの方針で、神奈川県相模原市のサツキ農家「渋谷園」へ修業に出ました。「丸5年、家族同様に住み込みして、お茶入れから庭掃除など何でもしました」と、丁稚(でっち)時代を振り返ります。サツキの栽培、管理、樹作りなど、隆則さんとは違ったやり方も身に付きました。
四季それぞれに魅力
「花の姿はもちろん樹の姿、花木と盆栽、両方の要素を持っています。紅葉する品種もあって、四季折々、1年中楽しめますよ」と、サツキの魅力を語ります。サツキは何百品種もあり、毎年30~50種類の新花が生まれます。赤、白、ピンク、紫などの一色物から、咲き分け物と、色のバリエーションも豊富です。
盆栽に仕立てる
鹿沼土に苗木を挿し芽して増やし、10年で指くらい、20年で腕くらいの大きさに成長。盆栽では、枝に針金を掛けて整え、せん定や切り込みをして形づくっていきます。 ひと通りの作業ができるようになるには5年くらいかかります。
栽培では根の管理に神経を使います。根は心臓。樹を鉢に入れるということ自体、人間のエゴのようなもの。土の中に隠れて見えないため感覚で管理するしかなく、どんなに気を使っていても枯れることがあります。
「盆栽の出来上がりには正解がない。それだけに、人を納得させる仕事をしたい」と、誠実な態度で。千寿園に訪れたお客さまや愛好家に「ここにはよか樹があるな」と言われることが一番うれしく、生産者冥利(みょうり)に尽きます。

サツキ盆栽を広めたい
30年前、隆則さんは、愛好家の会である久留米中央皐月(さつき)研究会を組織しました。10年前、和也さんの代になってからは、自宅を開放し、毎年5月の第3金・土・日曜日に、「花季展」を開催するようになりました。県内外から20人の会員が出品。丹精した自慢の作品を展示します。
「若い人たちにもっとサツキを知ってもらいたい。鉢を工夫したりして、若い人にも似合うような盆栽を作りたい」。ミニ盆栽や切花感覚で気軽に買ってもらえるような、サツキ盆栽の普及を目指していきます。


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