米の裏作で野菜栽培
筑後川沿いの豊かな沖積土壌地帯にある大橋町。中村さん宅のハウスには、青々としたみずみずしいサラダ菜がずらりと並んでいます。周年栽培で、年間約4万ケース、1日平均200ケースを出荷しています。
代々が専業農家。親さんはお父さんの後を継いで、20歳のときに農業を始めました。トマト、ゴボウ、キャベツ、ホウレンソウ、ダイコンなど、米の裏作として多品目の野菜を生産。「八百屋さんのようにいろいろ栽培していました」と、当時を振り返ります。
野菜生産を農業の主軸に
昭和42年、22歳のときにヒサ子さんと結婚。翌年、基盤整備事業により農地面積の集約が進んだこともあって、JAの勧めで20数名とともにトマト栽培をスタート。野菜生産はトマト1本にしぼりました。20年間栽培した後、平成元年からすべてサラダ菜に切り替え。親さんが部会設立委員長となり、研究会から部会を立ち上げました。
思わぬ試練も
ところが平成3年、台風19号が襲来。600坪のハウスが無残にもつぶれてしまいました。残った少しのハウスでなんとか栽培を続け、強化ハウスに建て替えていきました。
連作障害で生育が進まなかったこともありました。親さんは「馬ふん堆肥を投入した土づくり、土壌消毒など、作業に手間と経費がかかりますが、サラダ菜を作ることが楽しい。自分の作った商品が売れ消費者の手元に届くとうれしいね」と、生産の魅力を語ります。
大橋の農業を何とかしたい
大橋町は、県内でも有数の農業地帯でありながら、他地域と同様に、農業者の高齢化が進み、後継者は減少。作業委託の依頼も増えてきました。
平成19年6月、大橋営農組合が設立。親さんは組合長に就任しました。組合員は97人、72.6ha集積し、米を生産しています。 「生産資材が高騰し、農家経営も厳しい。少しでも所得を上げるように、何とかしたい」と、今後の運営を考えます。
現在、機械利用組合との合併を計画。また、“野菜どころ・大橋”の特色をいかした農業生産も視野に入れています。目標は「大橋町を久留米で一番農業の豊かな地域にすること」です。
「私にとって農業とは、人間として生きていく基礎となるもの」と、言い切る親さん。「毎日農業一本の生活。仕事でも何でも、みんなの協力があってできることだと感謝しています」と、ヒサ子さん。同じ農業で生きる仲間とともに、これからも、農業人生を歩んでいきます。
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